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ディメンターとの遭遇―。 最悪の気分だった。 しかももっと最悪な事は… ディメンターを見て気を失ったのは僕だけだったという事だ。
もう組み分けの儀式は終わっていた。 それなのに前卓の方がやけに騒がしかった。
今はそんな気分では無いというのが正直なところでもあった。 察したようにハーマイオニーが説明する。
どうしよう、私、あんなに素敵な人、見たことが無いわ」
自分もそれに倣うように何の気なしに前の教員のテーブルを見た。 頭に雷が落ちたみたいな衝撃が走った。 その女性は白く輝いて今にも消えてしまいそうな―… 透き通る程繊細に輝く、今まで見た事も無い程の美人だと思った。 柔らかい髪と同じ色のローブを羽織って、 黒いまだら羽根の飾りの付いた、美しい帽子を被っていた。 いつだったかペチュニアおばさんが、フランスの貴族を模した 美しい陶磁器人形をお土産に貰って、 それを大切そうに広間に飾っていたのを思い出した。 (すぐに僕が壊すのを恐れて寝室に持っていってたけれど)
美しい人は僕に向かって、ふっと微笑み掛けたような気がした。 すると彼女を挟むように座っているルーピンと…スネイプに、 嬉しそうに何かを耳打ちしはじめた。 ルーピンは僕をちらっと見ると、微笑んで目配せをしたが、 スネイプにはこれ以上無いという程、憎々しげに睨まれた。 ダンブルドア校長が前へ出る。
まず皆にお知らせがある。宴のご馳走でぼうっとなる前に話しておこうかのう。 初めにR.J.ルーピン先生をご紹介しよう。 空席だった『闇の魔術に対する防衛術』の担当をして下さる。 ルーピン先生じゃ!」
皆が拍手をして歓迎した。 (だからチョコレートをくれたのか)
他ならぬ―ルビウス・ハグリットじゃ!」
特に大きな拍手を打ち鳴らした。
今年は特別に、魔法薬学の授業を補佐して下さる先生をお呼びした。 ―・先生じゃ! 今年の魔法薬学の授業は、ちと難しく複雑な薬を取り扱うと聞いておる。 皆スネイプ先生と先生のお話をきちんと聞いて、授業に取り組んで貰いたい!」
所々から甘ったるい溜息が溢れた。
・って言ったら、とても素晴らしい本を沢山書かれている方だわ…! 闇の魔術に薬草学に魔法薬学。それにとても斬新な魔法思想、魔法哲学―…」 「おいおいそんなに!?」
手で顔を仰ぎながら言った。
しかしながらより上質なレベルを目指すのが諸君らの常とするならば、 この長期に渡る薬作り程、お誂えな授業は無いと覚えておきたまえ。 諸君のこの試みの為だけに、優秀な助手をお呼びした。 ―・教授だ」
(普段のこの授業には絶対にありえないことだ)
優秀な先生であるスネイプ教授に、こうして声を掛けて頂いて光栄に思います。 在学中に少なくとも1度は、長期に渡る生成を経験する事が、 皆さんにとって、とても有意義な知識を得る事に繋がると、私たちは考えています。 せっかく作るのですから、純度の高いものを作れるよう、 皆さんをサポートさせて下さいね」
また生徒にしたのと同じ様に、スネイプの方にも、 その美しい微笑みは投げかけられた。 真っ黒なカラスの化物みたいなスネイプの横に、 繊細で美しい金平糖の精のような先生が並ぶと、 目がチカチカとハレーションを起こしそうな程だった。 うんざりした顔のスネイプが前に一歩出ると、教室はまたいつもの静寂を取り戻した。 スネイプは生徒を睨んだまま、黒板に向かって杖を掲げた。 すると詳細な材料、手順―…更にはっきりと『仮死の薬』と書かれていた。
更に平行して他の課題も通常通り与えると心得ておくように」
純度の高い薬こそ必然の物と、しっかり頭に叩き込んでおきたまえ。 駄作、失敗など、我輩は一切許さん」
半年後みなさんにとって有意義な成果を上げるためには、 積極的に教師を利用する事をおすすめします」
今のどこからどこまでがスネイプの話だったのか、きっと解らなかったと思う。 スネイプの話の続きをすらすらと引き継ぐ先生の事を、 教室中の誰もが少し驚いたように見つめていた。
ただし量を過剰に摂りすぎると、昏睡の後に死んでしまうので注意が必要です。 人体とその他の生き物の服用では、多少の誤差が出ます。 仮死状態ですが―…出来れば"果てしなく死に近い夢遊睡眠"と捕えて欲しいですね。 ふたつに大きな差があるかと聞かれると…少し困ってしまいますが、 はっきり言える事は"果てしなく死に近い夢遊睡眠"の状態では、 服用した人間は必ず夢を見ます。 しかし身体の状態としては、所謂仮死状態となんら変わりはないので、 区別する必要は無いとして『仮死の薬』と名前が付けられています。 ―と、少し混乱させてしまいましたが…。 今のは口頭での全体的な説明だと思ってくだされば十分ですよ。 ちゃんと黒板には、スネイプ先生が簡潔に書いて下さってますから。 皆さんはぜひ、そちらをノートに取って覚えて下さいね」
だがこういった事柄に対して、必ず報復を企むであろうスネイプの顔を盗み見るが、 予想に反して睨みも否定もしていなかった。 (……スネイプもきっと美人には弱いのだ…)
(先生は微笑んだけどスネイプは睨みつけた)
もちろんです先生、と言った。
『生ける屍の水薬』は眠っている事が相手にばれてしまいます」 「ありがとうハーマイオニー。 とても素晴らしい説明に感謝を込めて。グリフィンドールに5点」
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お二人の連携プレーには生徒も唖然です。
その無自覚・無意識さはちょっとした夫婦漫才並です。
200806019 狐々音
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